Yes!腐漢ライブラリー

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わが師 折口信夫-師弟愛って難解だわさ

[ 2012/03/13 00:00 ] TB(0) | CM(0)
前回の記事内で触れましたが、折口信夫の弟子だった加藤守雄が書いた本です。
知っている人は知っている「くだんの逸話」ですが、私も話だけは知っていたという程度でして。
いやあ、民俗学は柳田國男関連(主に漫画)で満足しちゃったんですよねぇ(笑

この本を読む場合は、あらかじめ折口信夫のことを多少かじってから読んだ方が分かりやすいと思います。

わが師 折口信夫
加藤 守雄
4022606762

発行日:1991/12/01
朝日文庫

―あらすじ―
腹の底から、激しい怒りが湧いた。先生の裏切りを軽蔑した。つゆほども疑ったことのない者を、こうした形で絶望にたたき込んだ先生を憎んだ。私は、とっさに山を下ろうと決心した。一刻もこの場にいることは耐えられない。私は立ち上がると、部屋の隅に重ねて置いた服を素早く身につけた……。


▼▼▼ …続き
 
■師弟愛…なの!?
師弟は三世 …師弟の縁は前世・現世・来世の3世につながる深い因縁で結ばれている
という言葉もある通り、師弟関係って独特な世界を持っていそうな”気が”します。
気がするというのも、自分の周囲で「師匠と弟子」なんて方々を見たことがないので、あくまでも私の想像でしかないのですが、この『わが師 折口信夫』を読むと、「やっぱり不思議な世界なんだわ」と思わずにはいられません。

簡単に説明しますと、加藤の師匠である折口信夫はお偉い学者さんでお弟子さんがたくさんいます。折口は同性愛者でして、藤井春洋という弟子(愛人というか配偶者。後に養子縁組します)と一緒に住み、彼が折口の生活を全て支えていました。しかし、その春洋が徴兵されることになり、師である折口の世話を加藤ら弟子がすることになります。
そんなある日。折口と弟子たちで別荘に泊まることになり、加藤が布団に入り眠ろうとしていると、隣で寝ていた折口がそっと横にすり寄って来て唇を合わせてくるではありませんか…。
といった具合。

「師が同性愛者だということは周知の事実だけど、まさか自分にまで手を出してくるとは!」と、あらすじに書かれているように怒った加藤はすぐに帰宅しようとしますが、「みんなが心配するから」と折口に止められて渋々朝まで我慢。その後、脱兎の如く帰省してしまいます。
加藤に拒絶された折口は「ぼくが若かったら自殺していただろう。だが、ぼくの年ではそれも出来ない」「もう許しておくれ」と女々しくなったり、逆に加藤を縛り付けようとする行動(実家に帰させない)に出たりします。
一端は折口の元(東京)に戻る加藤ですが、いろいろと思い悩んだ挙げ句、再び折口から逃げるように名古屋の実家へと帰ってしまいます。

加藤に拒絶された折口の行動は、現代で言えば立派な「ストーカー」。もはや恐怖しか感じませんよ!(笑
加藤は商工学校の教員として働いており、「例の事件」後は学校が冬休みに入ったので帰省しますが、なんとそこに弟子を使って手紙を出させる(旅行への誘い)。断ると自ら電話してくる。「(愛人である)春洋のところへ一緒に行って話そう」とかもはや意味不明。徐々に外堀から埋められてしまった加藤は胡乱とした気持ちのまま仕方なく旅行に参加しますが、もはや師として崇めることができないと悟った加藤は、夜逃げ同然で故郷に帰ってしまいます。
この時も折口は加藤を追いかけて自ら実家まで押しかけたり、就職先をせっせと探してきて無理矢理仕事を押しつけたりと不気味な行動を取っています。逃げても逃げても、何としてでもツテを辿って追いかけてくるんですねぇ~折口は。
加藤も加藤で、あんな仕打ちをした折口をきっぱりと拒絶することもできず、憎みきることも出来ずに結局は戻ってしまうんです。

これって師弟愛・恋愛(純愛)というよりも、こう”武士道”チックな何か摩訶不思議な感情が底辺にはあるんでしょうかねぇ。
折口自身も「信長と蘭丸の関係」を引き合いに出して、加藤を説得(?)していたようですし。
戦中という重苦しい時代だったという背景も大いに関係していそうですが、常人には理解しがたいというか、理解したいと思うこと自体が土台無理な話なので、この辺りにてお開きでございます。

最後に。
再び三度、折口の元に戻った加藤ですが、折口の師である柳田國男に「牝鶏になるなよ(そんな関係になるなという事らしい)」と言われたり、夜ごと不気味な行動(黒い絹の切れ端を鴨居に掛ける等)を取って自分に迫ってくる折口との押し問答に疲れ果て、最後の逃亡を図ります。(やはりこの際も折口は加藤を追いかけてきますが)
さすがに今度こそは折口の元に戻らなかった加藤ですが、自分の荷物を引き取りに行った時に折口に会って話をしてるんですよ。不思議ですよね。

とても印象的だったのが、荷物を引き取る際、納戸の中に自分の荷物があったのに、春洋が非常用にと仕舞って置いた炭俵に近寄るのがつらくて納戸へ入ることができなかったという部分。加藤の表現できない複雑な心境が、すべてこの一文に詰まっているような気がしました。
 
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