Yes!腐漢ライブラリー

濃いめのBL漫画やBL小説などの感想を色々と。ガチッとムチっとが大好物な大人向けです。(+BLアラブもの小説読破中)

美しい獲物-ラヴェンダーロマンスシリーズ(3)

[ 2010/12/10 00:00 ] TB(0) | CM(2)
ラヴェンダーロマンスシリーズ第3弾。

第1弾第2弾共に、マッチョの森に閉じ込められているような圧迫感がたまらない(?)作品でしたが、第3弾『美しい獲物』は「ようやく娑婆に出てきたぜ!」と開放感あふれる、、、あふれすぎてハイパーサーマルモード発動!「装画が松崎さんなんだ~」とか言ってる余裕がまったく持てない作品でした。ロマンス?そんなこまけぇ話はいいんだよ!
「アブナすぎて出版社も尻込みした」という話がマジすぎて笑えないよ、ママン…。

【説明しよう、ハイパーサーマルモードとは】

 『この手法は、最も力強い衝撃を与える書き方だ。つまり、三人称の語りと現在形によって物語の展開に映画的直接性を付与すること、および拘束性のない単語の使用、メロドラマ的要素への執着、そして50年代フィルム・ノワールに見られる罪と罰の意識である。(6ページ)

???

珍紛漢紛。

美しい獲物
アーロン・トラヴィス
4893674218

■美しい獲物/著者:アーロン・トラヴィス/訳者:風間賢二/イラスト:松崎司
出版社:白夜書房(ラヴェンダーロマンスシリーズ)
装丁:新書
発行:1994.6.5

▼▼▼ …美しい獲物の感想を読む[ネタバレあり
 
■感想
2部構成の作品で「ヴィンス・ゾリオ」という裏社会の男を中心に展開するタブーに挑戦した作品…らしいです。最初に『作者まえがき』というめずらしいページが付いているのですが、まぁまず内容が理解できない。『ハイパーサーマルモード(小説の手法)』について先に挙げましたが、ノワールくらいしか意味分からんよ?これ以外にも4ページに渡り本書の「生い立ち」を説明してくれていますが、要約という名の超訳をしますと「やりすぎちゃったけど、ファンタジーだから許してね!」。これくらいの注釈を入れておかないと各方面から苦情が殺到するような内容なんでしょうね、きっと。

第1部『ベイルート』はアラブものですか?という問いかけは一切無視して先に進みます。
脱走兵のデイヴィッドが裏家業なら何でもこなす男・ヴィンスに声を掛けられたのが話の始まりで地獄への一本道スタートです。堕ちるところまで堕ちたデイヴィッドに最後まで付き合っていくのがかなり辛い作品でした。ラストも切り捨て御免で容赦ありません。ヴィンスがデイヴィッドを仕込むシーンもかなりのハードさで堪えますが、ヴィンスの手を離れた後の展開、そしてラスト後の行く末を想像した方がダメージが大きかったかも。そして愛と憎しみの迷宮(山藍紫姫子)ほどの衝撃はなかったとはいえ、「改造」しちゃうのはさすがにね…。

第2部『キップ』。ホテルで働くウエイター「キップ」が、客として現れたヴィンスに声を掛けられて…。第2部は3つの短編から構成されていて、青年キップがそりゃもう・・・。第1部のデイヴィッド以上に「奈落ってこんな感じかも」と恐怖せずにはいられない状況にキップが陥ります。「陥る」なんて書くとさも這い上がってきそうな感じがしますが、絶対無理。話が進むににつれて坂道を跳んで転がって行くのが手に取るように見えるんですもの。
第2部の中では1作目の『殺し屋』がマイルド風味(本作でも1番マイルド)で読みやすかったです。キップとヴィンスの出逢いのシーンから始まるのですが、「サービスで出向いた部屋にはバスローブ姿の強面の男が佇んでいた…」これって○○さんの×××じゃん!(答えは3年前くらいの記事にあったりなかったり…)私はかなりのデジャヴ感を味わったんですが、読んだ方はどうでしたか!?あの漫画のラストはハッピーエンドだったので、キップを読むとなおのこと切ないのですよ。

1部と2部に共通しているのが『白人金髪美青年をどれだけいたぶれるのか』というその一点のみ。ありとあらゆることをやりたおして陥落させた後は崖から突き落としてハイ終わりなんですもの、そりゃファンタジーだと思わないとやってられません!(笑)
今まで「酷い酷い」と言ってきた作品だって、最後は微かな光くらいは見えていたり、本人は幸せそうだからOK!といったものでしたが、本作に関していえば「本当に酷いことをしているだけ」な作品です。あえて過激なものを作ろうとして出来上がった作品なので、これはこれで完成された良作なんだろうなとは思いますが、それにしても酷い(笑)。言葉遣いもかなーりのアメリカンテイストで、「マ○ー○ァッカー」なんて普通に使ってますし、日本語でもNGな単語を伏せ字なしの直球勝負。総合的には『ママンに超怒られる汚い言葉が飛び交う一切の救いがない作品』という感想に落ち着きました。でもページをめくる手も止まらなかったし、ギブアップしなかったという点を加味すると『面白かった』作品に入るのかしら…。なんだか『面白かった』って言っちゃいけない雰囲気なんですよねぇ(笑)。

余談ですが、本文中に出てくる「MP」とは「Military Police」の略。日本人にはあまり馴染みがないかもしれませんが、憲兵・軍警察のことです。間違っても『マジックポイント、・マジックパワー、マナポイント、メンタルポイント』のMPではありませんよ!例えMPが満タンでも、この作品を読んだらあっというまに底を尽きそうですけどね…。
 
[タグ : 翻訳作品 裏社会 ]
■カテゴリ : ラヴェンダーロマンス
実は心配してました(笑)
4daさんがシリーズの読破をすると聞いたとき、このアーロン・トラヴィス執筆の3巻&4巻だけは心配してました。暗さと救いのなさが半端ないですよね。

 >「サービスで出向いた部屋にはバスローブ姿の強面の男が佇んでいた…」

松崎司さんのコミックにありませんでしたっけ?。

 >例えMPが満タンでも、この作品を読んだらあっというまに底を尽きそうですけどね…。

爆笑!。作品が暗黒であればあるほど4daさんの筆が冴えてくるので4巻のローマ奴隷本も楽しみにしてます。
[ 2010/12/10 07:19 ]
むしろやる気がみなぎってくるというか
> 松崎さんの
やっぱり読んだことがある方はすぐに分かりますよねー!漫画を読み返さずとも全て内容を覚えていた自分自身に恐怖。松崎さんファンには目を通して欲しい本なんですけど、オススメするには無理がありますかね(笑)

4巻が大好物です。3巻も実のところは…
[ 2010/12/10 21:16 ] [ 編集 ]
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